本日 17 人 - 昨日 47 人 - 累計 57494 人

ともさんの練習ノート (2014-04-19)

体ほぐしの「高橋式体操」の中話を前回書きましたが、中でも一番かわっているのは、両手を体のまわりに旋回させるねじり運動かもしれません。これ、文字ではすごく説明しにくいのですが、まっすぐに立って、体を右回り、左回りにねじる運動です。ただし、力を入れてねじってはいけません。両手は、何も力を入れずにだらんとしておきます。そして、腰を軽く左右にひねります。腰の動きについてくる感じで、上半身がねじれ、さらに両手が遠心力で、ぶうんと回ります。上半身の力をすべて抜かないと、柔らかくは回せません。

この動きは、体の軸を確かめるには格好のエクササイズです。いつだったか、フィギュアの国際大会で、出番を待っている浅田真央ちゃんをカメラがとらえていましたが、彼女も上半身をちょっと揺すりながら、待っていました。解説者が「ああやって体の軸を確かめているんですね」という。へえ、って感じでした。

歌を歌うとき、猫背になったり、背骨が左右どちらかに傾いていたりしたら、変なところに力が入って、うまくまっすぐな声が出ません。そういう意味の、準備体操かな、と理解しています。

ところで先週のことだったか、たまたまテレビで、指揮者の西本智美さんが、アイドルグループのSMAPに、指揮の指導をするという、ちょっとバラエティー的な番組をやっていました。SMAPのメンバーが、本物のオケを前に、それもサントリーホールで短い曲を指揮するのです。指揮者って、見ているだけだとカッコいいし、誰にでもできそうに思えます。ところが、実際に素人がやっているところを見ると、とんでもない。あれはとても身体的な技巧を要求されるのですね。

SMAPの中で一番上手だったのは木村拓哉で、彼はベートーベンの7番の第1楽章を、それなりに振っていました。しかし、3人くらいはメロメロで、とくにリズムがどんどん乱れていくのです。SMAPは一応全員、歌手でダンサーでもあるはずです。だから、せめてテンポとリズムくらいは守れるかと思いきや、そうはならなかった。見ていると、体の軸がどんどん崩れていくのです。そうなると、腕だけではリズムは引っ張れません。西本さんの指揮者姿は、もちろんとてもカッコいいのですが、彼女は見事なくらい、体の軸がブレないんですね。音大の作曲科出身だとききましたが、昔はバレーを習っていたのだとか。うーん、やっぱりね、と一人で納得したのでした。



コメント
name.. :記憶
e-mail..
url..

画像認証
画像認証(表示されている文字列を入力してください):